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総合歴史学科卒業生の紹介

【合格体験記】教員採用試験2次試験に2名の卒業生が合格(岡山県 中学社会科)しました。

2024-01-30

 本年度も、教員採用試験に2名の総合歴史学科の卒業生が合格しました。本学科では卒業後に講師などの経験を経て、教員採用試験に合格する卒業生も多く見られます。合格体験記を寄稿していただきましたので、以下で紹介いたします。

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総合歴史学科 田中 優輝

20233月卒業

 

 私はもともと人と関わることが好きで、ぼんやりと教師という職業に魅力を感じていました。中学生になってから部活の顧問の先生と出会い、教師になりたいという思いがより強くなりました。その先生はいつも熱心に私たちのことを指導して下さり、時に優しく、時に厳しく、明るくユーモアがあり、教師としても人としてもすごく尊敬できる方でした。

 大学に進学してからは教養教育科目と専門科目の勉強に加えて、教職課程のための勉強をしなければならなかったので、負担に感じる時も少なくはありませんでした。その中でも特に大変だったことは、教育実習と教員採用試験対策、そして卒業研究を同時に進めるということでした。私の場合は教育実習の1週間後に教員採用試験があったため、ほとんど一息もつけない状態で教員採用試験に臨まなければなりませんでした。また、卒業研究も着々と進めていく必要があり、文献調査にも時間を割かなければなりませんでした。教員採用試験の1次試験は無事合格し、そこからいそいで2次試験の対策を始めました。運の良いことに私と同様に岡山県の教員採用試験を受験する教育学部の人たちを、教育支援課の方に紹介していただき、その人たちとグループワークの練習をしたり、教職支援課の方に面接の練習をしていただいたりしました。緊張で固くなっていた自分に「自分の素直な思いをぶつけることが大事」と言われたことを今でも覚えています。2次試験は合格することはできませんでしたが、岡山県で講師登録を行い、20234月から講師として中学校に勤務することが決まりました。

 実際に中学校での勤務が開始してからは初めてのことだらけで、右も左もわからない状態が続きました。教材研究、生徒指導、保護者対応など、教師の業務は本当に多岐にわたるということを肌で感じました。教員採用試験については昨年度、1次試験を合格していたため、本年度は2次試験のみでした。正直なところ、試験対策は昨年よりもできていませんでした。対策にあてる時間を見つけるのが本当に大変だったからです。平日は授業や部活、週末も部活の指導や引率などに追われていたためです。しかし、今回は2次試験に無事合格することができ、来年度から教諭として勤務することが決まりました。

 なぜ今回は合格することができたのか。私も不思議に思う部分もありましたが、その一因としてやはり現場に出たことが大きかったのだと考えます。生徒たちの様子は日々どのようなものなのだろうか、彼らはこちらからの問いかけにどのように反応するのだろうか、などについて私は講師として勤務する前もいろいろとイメージトレーニングをおこなっていました。しかし実際に現場に入ってみて、生徒たちの立ち振る舞いや動きは自分がこれまで抱いていた想像とは大きくかけ離れていることが分かりました。私の場合は、講師として実際に生徒と関わって、そこで初めて見えてきたものや掴めたものが、きっと教員採用試験にいきたのだろうと感じます。また、現場に出ることは自信にも繋がります。人前で堂々と話ができる力は中学校での普段の授業で培われるものだと考えます。このような経験があったからこそ、私は教員採用試験に合格できたのだと感じます。今後もいろいろなことを経験し、自分の中で理想としている教師像に少しでも近づけるように日々、努力をしていきたいと思います。

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総合歴史学科 北田 圭祐

2023年3月卒業

 

 私が中学校の教員になろうとしたきっかけは、中学2年生の時に出会った社会科の先生でした。その先生は分かりやすい授業をしてくださるだけでなく、授業以外の面でも私たち生徒の話を親身に聞いてくださる方でした。この出会いを機に、自分もそのような先生になりたいと徐々に思い始めました。とはいえ、高校までは将来の夢について尋ねられても何となく「教員」と答えていた程度でした。しかし、大学に入学してからはこの職に就くことを本格的に目指し始めました。

 大学1年次は自分と同じ学科に教員志望の学生が多くいましたが、徐々にその数は減少し、3年次には私を含めて学科内で教職課程受講者が3人のみとなっていました。しかし、3人しか残っていないからこそ、この3人で必ず合格したいという強いモチベーションにつながりました。3年次以降は、教育実習や介護実習などの体験を通じて実際に子どもたちと触れ合い、それまで以上に教員になるという夢を叶えたいと強く思うようになりました。結局、私たち3人のうち教員採用試験に現役合格できたのは1人だけで、私は2次試験で不合格となりました。とても悔しかったのですが、来年は必ず合格するという強い気持ちを抱きました。

 大学卒業後、私は岡山県内の中学校で常勤講師として勤務しています。講師1年目ですが、学校現場では経験の有無に関わらず、多くの仕事や重要な任務を任されます。また、担任クラスをもつ教員の代わりに、特定の日に担任業務にたずさわらねばならないこともあります。しかし、これら一連の業務は、いずれ正規の教員として働きたいという思いを更に強くしました。そして再挑戦した今年の教員採用試験は、学校での勤務経験をいかして面接や模擬授業等を具体的に想定した上で受験し、無事に合格することができました。講師として働きつつ仕事の合間をぬっての受験勉強はとても大変な日々でしたが、合格してあらためて子どもたちの笑顔を見ると頑張ってよかったと思います。

 今、在学生で教職課程を取ろうか、もしくは続けようか迷っている人たちも多くいると思います。教職課程を取ることでサークルや部活動に参加できなくなってしまうことはありません。大学生としての楽しみを失わず、しっかりと教職課程を学ぶことができます。また、教育学の学部・学科に属さずとも教員を目指すことができるということは、とても貴重な機会だと思います。迷っている人はぜひ教職課程で学修し、将来一緒に教員として頑張って働きましょう!私のこの体験が教員への道を歩むか否かについて迷っている人たちや、その道を目指している人たち、夢がまだ決まっていない人たちの後押しに少しでもなることができれば幸いです。

 

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