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表現文化学科在学生・卒業生の活躍

「学生生活を振り返って」(2022年度卒業 佐藤美智子さん)

2023-12-08

 表現文化学科に社会人入学をし、今年3月に卒業した佐藤美智子さんから、学生生活の思い出を綴った文章をいただきました。

 佐藤さんは手話通訳のお仕事を長年されてきた経験から、言葉について学びをさらに深めたいと思い、社会人入学して日本語学の卒論に取り組みました。

 佐藤さんの卒業論文は、近日発行予定の紀要『就実表現文化』第18号に掲載されます。

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 「学生生活を振り返って」

佐藤 美智子

 学生活を振り返ると、「楽しかった」の一言に尽きます。辛かったこと、苦しかったこと、諦めかけたこと、いろいろあったはずですが、今では思い出の中に包まれてしまいました。入学当初「その歳で1年生からやるのですか?」との言葉を幾つもいただきました。自分でも卒業できる自信はなく、2年生の半ばまで大学に通っていることを内緒にしていました。


 大学の合格通知を受け取った翌日、英会話教室の門を叩いていました。受験勉強を頑張って入学した現役世代、ALTから生の英語を学んできた彼らに、50年以上も昔のカタカナ英語を習った自分はとうてい太刀打ちできません。そればかりか自学自習の習慣が身に付いていなかった私にとって、毎日新しい知識を受け止めることは非常に困難でした。勉強の要領が分からず、いきなり1科目を落としてしまったのです。そこで点を取らなければ前に進めないことを学びました。アドバンストゼミを受講するためにも、そして何より希望の本ゼミに入れていただくためにも成績が重要であることを認識しました。以来、懸命になりました。


 幸いなことに一年生の間はコロナ前でしたので、研修旅行もグループワークも学食でのお喋りも、孫のような仲間と共に楽しむことができました。オンライン授業になってからもその時に結ばれた絆は大きな救いでした。またオンライン授業は大変でしたが見方を変えればチャンスです。記憶力の低下で若い人には付いて行けない私ですが時間をかけることで対処しました。90分のオンデマンド授業を3、4時間かけて理解し、じっくり調べて課題に取り組みました。70年の人生の中で一番頑張ったひと時です。お陰さまで現役入学では出来なかっただろう最高の思い出になりました。受け入れてくださった若い仲間たち、端々にお心遣いを頂いた諸先生方、そして何よりゼミでは、先生のご専門を無視しての我が儘を通させてくださった岩田先生に心より感謝申し上げます。


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学科の中西先生と

学友と