総合歴史学科授業・課外研修など
2019-11-22
2019年11月9日(土)図書館司書科目「図書館施設論」の一環として真庭市立中央図書館を見学しました。
先導的図書館を見学する学外研修は今回で5度目の実施になります。当該科目の目的は,図書館におけるモノの配置の合理性について学修することです。モノとは,図書館資料,用品,什器を指します。職業人として遂行する仕事のすべてに理由が求められること,各種サービスのプライオリティが館内に占める位置,面積に表されることを理解し,職員による空間づくりの創意工夫を実感してもらうのがねらいです。
午前8時,大学正門前に集合した学生54名と教員1名はプラザ交通のバスへ乗り込み,真庭市勝山へ向かいました。真庭市立中央図書館は旧・勝山図書館の蔵書を引き継いで昨年7月に開館した市内初の中央図書館で,6つの地域館(落合・久世・蒜山・北房・美甘・湯原)で構成される図書館ネットワークの要となっています。バイオマス施設を併設した建物はBiomass City Maniwaのシンボル的存在です。また,図書館サポーターズが設置準備段階から組織されて図書館運営上重要な役割を果たしていることも大きな特徴です。
ご講演およびご案内を賜りました池田政師氏,黒川愛氏,真野咲実子氏をはじめ,本学の学生に貴重な学修の機会を与えてくださりました真庭市立中央図書館のみなさまに深く感謝し,厚く御礼を申し上げます。
人文科学部表現文化学科の小原直さんにお願いして見学記を執筆していただきました。下記是非ご覧ください。
松崎博子(人文科学部総合歴史学科准教授/図書館司書課程担当)
私が真庭市立中央図書館を見学して強く感じたことは,地域に密着した図書館だということだ。
真庭市図書館基本構想の中の1つにも「地域おこし・まちづくりに役立つ図書館」とあるが,それを館内全体で感じ取ることができた。
例えば真庭市で採れた木材を使用した机や,同市内の企業から提供される木質ペレットを用いたボイラーによる空調管理などがあり,真庭市内の経済活動にも貢献している。また,【図書館サポーターズ】と呼ばれる地域のボランティア団体と協力をした映画鑑賞会をはじめとするユニークな活動もあり,人と人との触れ合いもある素晴らしい図書館であった。
近年,活字離れや図書館離れが急速に進んでいると言われている。真庭市立中央図書館は,このような時代にある図書館の意義とは何かを考えるキッカケとなる場所であった。
図書館は本だけではなく,さまざまな人やモノと触れ合える空間だ。図書館司書の卵である私たちは,このことを忘れず,これからの図書館に貢献していけるよう学習していきたいと思う。
小原直(人文科学部表現文化学科2年次/図書館司書課程学生)