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総合歴史学科授業・課外研修など

2019年度 学外研修(牛窓・日生方面)の記事を掲載しました。

2019-11-09

 午前815分大学正門前に集合した総合歴史学科学生20名と韓国からの留学生1名,教員4名は両備バスに乗り込み,牛窓へ向かいました。朝鮮通信使の寄港地をめぐる学外研修は今回で3度目の実施になります。一昨年は広島県・鞆の浦へ,今年6月には兵庫県・室津へ出かけました。

 朝鮮通信使とは,1607年から1811年までの間に李氏朝鮮から江戸幕府へ派遣された外交使節団のことです。2017年,NPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会(日本)と財団法人釜山文化財団(韓国)の申請を受けて「朝鮮通信使に関する記録」計333点がユネスコ「世界の記憶」へ登録されました。

 朝鮮通信使は日本海から穴門を抜けて瀬戸内海を進み,潮まち,風まち,各藩の接待を受けながら,大坂からは陸路で江戸へ向かいました。異国の船が港を埋め尽くし,正史,副使を筆頭に総勢500名の使節団が町を練り歩いた際には,物見遊山のひとで溢れたそうです。旧・牛窓町(現・瀬戸内市)は1992年に朝鮮通信使行列の再現を開始,現在は瀬戸内牛窓国際交流フェスタのメイン・イベントとして実施されています。

 915分,瀬戸内海を望む本蓮寺に到着。本堂,番神堂,中門(国指定重要文化財),三重塔,祖師堂(県指定重要文化財)を見学しました。本蓮寺は1643年と1655年の使行時に客館(接待所)となりました。通信使が牛窓で詠んだ詩(墨蹟)9点も伝わっています。

 その後,海遊文化館へ移動し,映像資料を視聴した後,展示を見学しました。

 賈鍾壽教授のご案内により,出島公園から朝鮮通信使行列が出発するのを見送り,正使に扮した大韓民国総領事をフェリー乗り場で出迎えて行列が本蓮寺へ向かうのをしおまち唐琴通りで見物,さいごに,当時の衣装を身に纏った総領事と瀬戸内市長の間で書簡が交わされる国書交換セレモニーへ参加しました。賈教授をはじめ,両国交流の継承に携わる方々の姿を目の当たりにしました。

 1410分,日生のBIZEN中南米美術館に到着。古代アメリカの土器,土偶,石彫,織物を数多く収蔵する当館は,日生で漁網の製造,販売を営んでいた故森下精一氏のコレクション寄贈により1975年に開館しました。開幕二日目にあたる展覧会「マヤ文明展MAYA戦国物語」について森下矢須之館長が解説してくださりました。学生からの質問に懇切丁寧にお答えくださり,中南米の文化の伝承にかける森下館長の熱い思いに触れました。

 1525分,日生港にほど近い加子浦歴史文化館へ到着。当館は日生ゆかりの作家を顕彰する文芸館と民俗関連の史料を展示する資料館で構成されています。資料館の建物は,幕末日生の資産家・吉田家(筑前屋)住宅を移築したもので,学生の多くがこれに感心し,三間下がりの和室,茶室へ足を踏み入れて歓声を上げていました。

 16時過ぎに日生を出発,帰路に着きました。岡山ブルーラインを走り,瀬戸内海に浮かぶ牡蠣筏など眺めがら17時に大学正門へ到着,解散しました。

(文責・松崎)