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お知らせ就実公開講座

就実公開講座 前期第4回 平成30年6月23日(土)

2018-06-25

「前近代中国の皇太后と皇后」

 

 渡邉 将智(人文科学部 総合歴史学科 講師)

 

 

 

 2018年度第4回の就実公開講座講師は、総合歴史学科の渡邉将智講師であった。「前近代中国の皇太后と皇后」は、 呂后、西太后、武則天が皇太后や皇后の位にありながら皇帝に代わって政治を行ったり、自ら皇帝に即位したりした話であった。皇帝が臣下と面会する時、呂后は恵帝・少帝と向き合って座る「臨朝称制」を敷き、 西太后は同治帝・光緒帝の背後の御簾の後ろに座る「垂簾聴政」を敷いて制詔に影響を及ぼした。武則天は「垂簾聴政」で 高宗を傀儡化し、崩御後は 「臨朝称制」 で皇太后として中宗・睿宗に代わって政治を行ったが、最終的には自ら皇帝に即位した 。しかし、彼女らの権力は皇帝権力のもとで行使した「皇帝権力の代行者」であったことが紹介された。

 

前近代の中国の話であったが、時代背景などについて78名の受講者からは熱気あふれる質問が絶えなかった。