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教育心理学科 その他

山田美穂先生のテキサスレポート3

2017-03-15

テキサス大学で研究中の本学科の山田美穂先生からレポートが届きました。

 

今回は食事情を中心にお話しくださっています。読んだら、きっとお腹が減りますよ!

こんにちは。教育心理学科教員の山田美穂です。今回は、リクエストをいただいたので、大学の話からちょっと離れて、食生活のことについてレポートします。日本との食文化の違い、あるいは違わないところが伝わればと思います。

 

〇ふだんの食事

旅行中ではないので当然ですが、基本的に毎日地味に自炊をしています。スーパーマーケットには、世界中の料理が作れてしまうのでは…と思うほど、ありとあらゆる食材が並んでいます。アメリカでは肉ばかり食べている!?というイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。ただ、新鮮な魚は手に入りにくいので、肉か魚かといったら圧倒的に肉が多くならざるを得ない環境ではあります。

品ぞろえの良いスーパーには、味噌、醤油、日本のメーカーのカレールーも売っていますし、大根や白菜やネギなどのアジア系野菜も手に入るので、日本食が恋しくてつらい…と感じることも意外とありません。豆腐などはヘルシー食材TOFUとして、すでに日本食の枠を超えて定着しているようです。

伝統的な日本食ではありませんが、出会えなくて寂しいのが、日本のパン屋さんのパンです。あのふわふわした懐かしい感じの総菜パンやクリームパンが食べたくなります。

 

〇日本食レストラン

日本のパン以外の日本食がさほど恋しくならずに済んでいるのは、美味しい日本食レストランがいくつもあるという理由もあります。地元の人たちも日本食にとても詳しいので驚きました。スシ、ラーメン、ミソスープ(味噌汁)は本当によく知られています。

 

地元の人おすすめのお寿司屋さん、ラーメン屋さん、関西だしのうどん屋さんなどに連れて行ってもらいましたが、どこも本当に美味しかったです。日本人にはこちらのラーメンのスープがぬるめだと感じられるらしいですが(私は猫舌なのでわかりません)、これには理由があって、ラーメンのスープをあまり熱くすると、現地の人からクレームがくるんだそうです。お寿司も、ネタがもうちょっと大きいと嬉しいな…巻物(○○ロール)はどこまで自由に発展していくのかな…という気はしますが、日本のように安くて新鮮な魚がない環境だということがよくわかったので、これも必要なことなのだと納得できます。少しずつアレンジされつつも、その本質を失わず、世界的な食べ物として広まっているということ自体がすごいことです。考えてみればラーメンも、もともとは中華料理なのに、今や日本食として世界に知られているわけですから、食文化の歴史というのは面白いですね。

〇バーベキュー

テキサスは「バーベキュー共和国」とも呼ばれるほど、バーベキューが人気だということは以前から聞いていました。が。「外で焼肉するんだったら日本でもできるけどな?テキサスは広いから屋外でやりやすいのかな?」などと不思議に思っていました。しかしつい先日、バーベキューとは、「外で焼肉」のことではないと知りました。驚いていると、人気のバーベキューレストランに連れて行ってもらえました。

博識な皆さんはご存知かと思いますが…バーベキューとは、「炭火などの弱火でじっくり素材を焼いたり煙でいぶしたりする調理法」のことで、屋外ですることもありますが、屋内レストランもあるのですね。知りませんでした…その低温長時間の調理法によって、大きなお肉なども柔らかくなるんだそうで、確かにたいへん美味しかったです。(なんだかんだ言いながら、「アメリカは肉」というイメージを強めてしまいそうですね)

 

〇テックスメックス

もう一つ、テキサスといえば「テックスメックス」です。テックスメックスとは、メキシコ料理にインディアン料理の要素も加わり、アメリカ風にアレンジされた料理です。タコス、ナチョス、サルサチップス、チリコンカン、エンチラーダ、などなど、どれも食べやすくて美味しいです。テックスメックス料理のレストランでなくてもこれらの料理がメニューにあったりするほど、もう「アメリカ料理」として定着しているようです。日本に「メキシコ料理」として紹介されているものも、実はテックスメックスがベースになっているものが多いので、「テックスメックス」という言葉にはなじみがなくても、日本で見たことや食べたことがあるかもしれません。

ちなみに「テックスメックスtex-mex」とは、テキサス―メキシコtexas-mexicoの省略形で、元々は鉄道路線の名前であったり、テキサスで生まれたメキシコ人の呼称であったりしたそうです。隣接するメキシコとテキサスとの間でいかに長く深い交流が続いてきたかを表す言葉でもあると思います。