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【薬学部】渡邊准教授・豊村准教授・森教授らの研究グループによる研究成果が国際学術誌に受理されました

2023-11-24

 薬学部 生体情報学研究室の渡邊准教授・豊村准教授・森教授らの研究グループは、リポ多糖とHMGB1が炎症を誘導する現象を塩基性のリボソームタンパク質が抑制することを見出しました。本研究成果は「Biotechnology and Applied Biochemistry」に11月13日付けで受理されました。

 これまでに研究グループでは、ダメージを受けた細胞から放出され、炎症を引き起こすHMGB1というタンパク質に注目した研究を行ってきました。その過程で、HMGB1は細菌に由来するリポ多糖と結びついて、炎症を強く誘導することがわかりました。さらに、一部のリボソームタンパク質がHMGB1と同様に細胞から放出されること、それらのリボソームタンパク質が炎症を抑制することを発見しました。
 本研究では、炎症を抑制するリボソームタンパク質の共通点に注目した研究を行い、これらのタンパク質が塩基性タンパク質であることが炎症の抑制に寄与していることを見出しました。さらに、リボソームタンパク質による炎症の抑制は、糖類とタンパク質が結びついて生じる終末糖化産物(AGEs)という分子により阻害されることを明らかにしました。
本研究から得られた知見は、生体内にHMGB1に類似した炎症を誘導する分子群とリボソームタンパク質に類似した炎症を抑制する分子群からなる未知の炎症制御メカニズムが存在する可能性を示しています。さらに、このメカニズムの詳細を解明することは、炎症性疾患の新規治療法の開発の手がかりとなることが期待できます。

■論文情報
論文名:Cationic ribosomal proteins can inhibit pro-inflammatory action stimulated by LPS+HMGB1 and are hindered by advanced glycation end products
掲載誌:Biotechnology and Applied Biochemistry (in press)
著者:Watanabe M, Toyomura T, Wake H, Nishinaka T, Hatipoglu OF, Takahashi H, Nishibori M, Mori S