就実大学 人文科学部 総合歴史学科

2023.11.21 

2023年11月5日 牛窓方面への学外研修旅行を実施しました(総合歴史学科「実に就くプロジェクト」)

授業・課外研修など

総合歴史学科1年

秋山直柔

 私たち「チーム歴史旅行」(森岡世翔、山形悠真、鷲峯文佳、秋山直柔、板野有倭)はこれまで約半年に渡って、牛窓方面への学外研修旅行を準備してきました。そして迎えた11月5日、満を持して、私たちは約50名の参加者と共に牛窓方面に向かいました。当日の最高気温は異例の26度となり、11月とは思えないほど暑かったです。しかし空には雲一つなく、まさに旅行日和でした。

 

 私たちはまず「瀬戸内牛窓国際交流フェスタ」の会場である、出島公園に向かいました。このフェスタでは、江戸時代に牛窓に来航していた、朝鮮通信使を再現した行列を見ることができました。行列に参加されていた方々は、皆韓国の伝統的な衣装に身を包んでいました。そのため当時の行列の様子だけでなく、韓国の民族衣装についても学ぶことができました。

 

 行列が牛窓の町を一周し会場に帰ってくると、駐神戸総領事である李相烈さんと瀬戸内市長・武久顕也さんによる、国書交換を再現したセレモニーが行われました。日本と韓国の友好がこれからも末永く続くことを、会場にいた人達と共に願いました。また会場には、トッポギやキンパなどの韓国料理を販売する屋台が数多く出店していました。多くの研修旅行の参加者はそれらを美味しそうに味わっていました。このフェスタを通して、様々な角度から韓国の文化について学ぶことができました。

 その後、研修旅行の一行は、朝鮮通信使についてより深く学ぶため、本蓮寺と牛窓海遊文化館に向かいました。私たち「チーム歴史旅行」スタッフにとってはここからが本番です。参加者を2つのグループに分け、グループごとに本蓮寺と海遊文化館を見学しました。本蓮寺では私たちスタッフが主体となり、本蓮寺の魅力や各文化財の解説を行いました。主にこれまでの実地調査によって発見した各文化財の魅力や、なぜ歴史的価値が高いのかなどを参加者に伝えました。参加者は私たちの話をしっかりと聞き、解説後の自由時間では私たちに質問をし、より学びを深めている方もいました。私たちは本蓮寺の隠された魅力を伝えることをこの旅行の1つの目標に定めていました。そのため建物の様式や装飾について、文献調査を重ねました。その成果を参加者がしっかりと聞き、頷く姿を見ることができてとてもうれしかったです。もう一方の海遊文化館では朝鮮通信使についての資料や、牛窓秋祭りに使用される船形だんじりを見て、牛窓の歴史に触れました。

 続いて古くから牛窓に伝わる伝説について知るために、牛窓神社に向かいました。牛窓神社では宮司の岡﨑義弘さんに牛窓の地名に関わる伝説や、牛窓神社に伝わる絵馬にまつわるお話をして頂きました。岡﨑さんの興味深いお話を、参加者は真剣に聞いていました。岡﨑さんのお話が終わると、参加者は綺麗な景色を見ることができる参道を楽しんで歩いていました。鳥居のすぐそばにある牛窓海水浴場で一休みしたり、写真撮影をする方もいました。

 今回の学外研修旅行は特にトラブルが起きることもなく、円滑にすべての日程を終えることができました。参加者の皆さん、ご協力ありがとうございました。今回の旅行で朝鮮通信使だけでなく韓国の文化や牛窓の歴史を学ぶことができたと思います。牛窓は瀬戸内海に面する小さな港町ですが、その中には様々な歴史が詰まっています。一見小さな物でも、魅力がいくつも見つかることを、参加者だけでなく私たちスタッフも学ぶことができました。

 

 この研修旅行を通して文化財の観察の方法を学べただけでなく、岡山が歴史深い場所であることを改めて知ることができました。この学びを次へと繋げられるようにより一層努力していきます。

 

 最後に、今回の学外研修旅行に協力してくださった先生方や皆さんにとても感謝しています。本当にありがとうございました。

「チーム歴史旅行」の学外研修に向けた準備については以下のページでご覧頂けます。

1回目の実地調査はこちら

2回目の実地調査はこちら

戻る