就実大学 人文科学部 総合歴史学科

2024.02.14 

2023年度ゼミ旅行(アジア史コース・渡邉ゼミ)

授業・課外研修など

 2024年2月8~10日(木~土)、アジア史コースの渡邉ゼミはゼミ旅行を行いました。今回は表現文化学科の竹内洪介ゼミ(日本近世文学)と合同で、2泊3日で佐賀県・長崎県・福岡県を訪れました。

 

1日目(2月8日)佐賀から長崎へ

 岡山駅から新幹線で九州に向かい、武雄市図書館・歴史資料館(佐賀県武雄市)、ポルセレインミュージアムならびにギヤマンミュージアム(長崎県佐世保市)を見学しました。武雄市図書館に併設する歴史資料館では佐賀の乱に関する展示が行われていました。ポルセレインミュージアムではオランダ東インド会社を通じてヨーロッパに渡った伊万里焼を、ギヤマンミュージアムではヨーロッパや中国から収集されたガラス工芸品を鑑賞しました。この日は長崎市内に宿泊しました。

 

2日目(2月9日)長崎市内の散策

 2日目は、長崎市内の博物館や史跡を散策しました。午前は、出島でオランダ商館長(カピタン)が使用したカピタン部屋などの復元建築物や、出島の発掘調査により出土した文物を見学しました。

 

 その後、江戸時代に華僑が居住した唐人屋敷跡に向かい、彼らが信仰の対象とした土神堂を訪れました。この日は春節(2月10日)の前日にあたり、唐人屋敷跡や新地中華街の周辺では「長崎ランタンフェスティバル」の準備中でした。土神堂でも地元の方々がイベントの準備中でしたが、土神堂の特色や華僑と長崎の関わりを我々に丁寧に解説してくださいました。

 午後は長崎孔子廟を見学し、併設されている中国歴代博物館では孔子廟で使用されていた祭具などを実見しました。また、長崎市旧香港上海銀行長崎支店記念館では、明治時代に建築された銀行の建物を見学するとともに、長崎県出身の実業家・梅屋庄吉と辛亥革命の指導者・孫文の交流に関する展示を観覧しました。2日目は福岡市内に移動して宿泊しました。

 

3日目(2月10日)太宰府天満宮・九州国立博物館の見学

 竹内ゼミの希望者をまじえて、大宰府天満宮と九州国立博物館(福岡県太宰府市)を見学しました。大宰府天満宮の本殿を拝観した後、菅公歴史館・宝物殿を観覧しました。宝物殿の展示品からは、江戸時代に福岡藩主の黒田家が天満宮を手厚く保護していた様子をうかがうことができました。九州国立博物館では文化交流展示室(常設展)を観覧しました。この展示室では日本とアジア・ヨーロッパの文化交流を主要なテーマとしています。古代から近世にいたる多数の文物が展示されており、東西交流の歴史をあますことなく学びました。その後、博多駅から新幹線で岡山駅に戻りました。

 

 今回のゼミ旅行は、他学科との合同開催という新たな試みとなりました。渡邉ゼミの学生たちは、移動中や見学中に竹内ゼミの学生とも交流し、表現文化学科の学びの様子やお互いの卒業研究に関する事柄を話していました。学科や専門分野の枠を超えて懇親を深めつつ、日本・アジア・ヨーロッパの交流史を実地で学ぶ良い機会になったと思います。合同ゼミ旅行にご参加いただいた竹内ゼミの皆さんと竹内洪介講師にお礼を申し上げます。渡邉ゼミでは、今後もゼミ旅行を様々な形で企画していきたいと考えています。

 なお、表現文化学科のHPにも今回のゼミ旅行の様子を紹介する記事が掲載されています。ぜひご覧ください。

 

近世文学ゼミがゼミ旅行を実施しました

https://www.shujitsu.ac.jp/news/detail/4706

(文責:渡邉)

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