就実大学 人文科学部 総合歴史学科

2023.11.19 

実に就くプロジェクト2023 進行中です!(1)

授業・課外研修など

 2023年11月18日(土)岡山市中区役所との協同により、中区北方の史跡巡りバス・ツアーを実施しました(引率は総合歴史学科日本史コース担当の苅米一志)。中区役所による企画「大学との連携による中区の魅力・課題抽出事業~中区の魅力&課題発見バスツアー」の一環でもあります。

 事前に参加希望の学生を募り、訪問場所の希望を取りまとめた上で、中区役所にお伝えし、バスの手配などをして頂きました。さらに当日は、4名の職員の方(途中からはさらに2名の方が追加)が付き添いをして下さいました。

 当日は12:00に集合、10名の学生(総合歴史学科1~3年次)が参加しました。

 この時の気温は10度、風の吹きすさぶ中でしたが、ここから龍ノ口山南方の賞田廃寺跡に向かいます。賞田廃寺は備前国府の北方にあり、国分寺の機能を受け持つ寺院ではなかったかと考えられています。ここから唐人塚古墳、脇田山安養寺、備前惣社神社を徒歩で巡ります。

 ここまでは、昨年とほぼ同様の行程でした。

 (昨年のプロジェクトの様子)

 https://www.shujitsu.ac.jp/news/detail/3802

 ここからバスで操山北方に移動し、最大の難所である金蔵山古墳を目指します。

 途中から舗装道路ではなくなり、一行は枯葉の積もる山道を20分ほど黙々と歩いて行きます。山頂はまさに前方後円墳の真上であり、一部石室がのぞいている部分もありました。この古墳は、5世紀初頭までに築かれたもので、のちに造山古墳が築かれるまでは、岡山県下で最大の前方後円墳でした。

 また険しい山道を下り、沢田山恩徳寺に向かいます。入り口には石鳥居、境内には摂社末社の祠、本殿の奥には鎮守社があるなど、江戸時代の神仏習合のあり方が色濃く残る寺院でもあります。

 ここを最後として大学に戻りましたが、道すがら「中区の魅力、課題」について職員の方からインタビューがあり、参加者の皆さんには、積極的かつ真摯に発言をしてもらえました。特に「身近なところに意外な歴史がある」ということは実感してもらえたようで、「それをどのように発信するか」が課題として挙げられました。

 バス・ツアーは、2024年1月27日(土)に2回目が予定されており、その成果を以て、昨年と同様に史跡観光マップを作成していく計画です。

(文責:苅米)

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