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研究・産学連携
【薬学部】片岡洋行教授らによる分子認識キャピラリーを用いる試料前処理法の開発に関する総説論文が国際学術雑誌Molecules(Impact factor: 4.2)に掲載されました
2024-09-25
本学薬学部応用分析化学研究室の片岡教授らの研究グループは、キャピラリーカラムを抽出媒体とするインチューブ固相マイクロ抽出法について研究しており、分子インプリント法を用いてキャピラリー内に分子識別能を持たせた選択的抽出法の最近の進歩と応用についてまとめた。
分子で鋳型を取った人工の分子インプリントポリマーは、生体内の酵素、抗体、レセプターのように、特定の分子を認識吸着することができる。片岡教授らは、この手法を応用し、女性ホルモンを認識するキャピラリーを作成して、環境エストロゲン(環境ホルモン)の選択的抽出濃縮法を開発した。本研究内容は、2024年9月に開催された日本分析化学会第73年会(名古屋)で発表し、「展望とトピックス」にも選ばれている。本手法は、生体、環境、食品など様々な分野への応用が期待される。
【論文情報】
論文名:Developments and Applications of Molecularly Imprinted Polymer-Based In-Tube Solid Phase Microextraction Technique for Efficient Sample Preparation. (Review)
著者: Hiroyuki Kataoka, Atsushi Ishizaki, Keita Saito, Kentaro Ehara
掲載誌: Molecules 2024, 29, 4472 (21 pages). (https:// doi.org/10.3390/molecules29184472)
Website: https://www.mdpi.com/1420-3049/29/18/4472