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研究・産学連携
【薬学部】北村佳久教授・出石恭久講師の研究グループが全身炎症モデルマウスの不安症状に対して釣藤散および釣藤鈎は改善作用を有することを発表しました
2024-09-04
釣藤散および釣藤鈎は炎症によるセロトニン(5-HT)2A受容体機能亢進に対して抑制作用を示すことにより抗不安効果を発揮する
就実大学薬学部薬物治療学の北村佳久教授・出石恭久講師と岡山大学および福岡大学の研究グループはリポポリサッカライド(LPS)投与した炎症モデルマウスの不安症状に対して釣藤散および釣藤鈎は改善効果を示し、その作用には炎症による5-HT2A受容体機能亢進作用に対する抑制作用が関与することを明らかにしました。本研究成果は「Frontiers in Pharmacology」(IF=4.4)に8月23日付けで受理されました。
全身炎症により不安症状を呈することは知られていました。本研究では炎症による精神機能変化の病態像およびその変化に対する漢方薬(釣藤散・釣藤鈎)の有用性を明らかにしました。本研究は現在社会で問題となっている新型コロナウイルス感染症による炎症状態後の後遺症(倦怠感、不安、うつなど)の病態解明および治療薬の創薬研究につながると期待されます。
■論文情報
論文名:Ameliorating effect of chotosan and its active component, Uncaria hook, on lipopolysaccharide-induced anxiety-like behavior in mice
掲載紙:Frontiers in Pharmacology (in press) IF=4.4
著者:Okawa Y, Ushio S, Izushi Y, Kitamura Y, Zamami Y, SendoT