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地域支援・社会貢献

第20回 全国いきいき公衆衛生の会サマーセミナー in おかやま

2011-08-09

標記セミナーが8月6日、7日、就実大学にて開催されました。今回のセミナーのテーマは世界に拡げる「住民力」でした。AMDAの菅波茂先生の「世界に拡げる「住民力」~公衆衛生と共生」と題した特別講演では、東日本大震災や阪神淡路大震災での医療支援、や国際的な人道支援でのAMDAの活動が紹介されました。住民力の基本は相互扶助であり、I support you that is why I need you in the future.という気持ちで支援を行うことが必要と力説されました。体験に基づくお話は説得力があり、力強いメッセージが込められていました。

 

 

 

その後、10分科会に分かれてグループ討議を行いました。就実大学も第7分科会(大学が育む地域に密着した子育て支援~親子ふれあいタイムで感染対策を身近に~)を担当しました。佐藤和順教授(教育学部)が、「親子ふれあいタイム」を紹介、大学のもつ社会資源を活用し、地域の活動の輪を拡げるためにはどのような方法があるかと問題提起しました。分科会の参加者は3グループに分かれディスカッションや発表をした後、塩田澄子准教授(薬学部)が「親の学び講座」で行った~感染症のはなし~を例に就実大学の取り組みを報告しました。

 

 

 

2日目は「あなたがどのようになることで住民力が拡がりますか?」というテーマについて、ワールドカフェという形式で話し合いをしました。原発事故で多くの避難者を受け入れた福島県三春町の保健師さんの「このようなことが起こって初めて地域の皆さんの持つ力のすごさを知った。これまでなぜそれに気がつかなかったのか。この理由を見つけることが、住民力を拡げることにつながると思います」との話しを受け、「人は人の力を発見することで自分も変わることができる」という中瀬実行委員長の締めの言葉で、2日間のセミナーを終えました。暑い夏の日、日ごろ接することのない保健師、栄養士や行政の方々の地域住民に対する熱い思いに触れ、多くの気づきを得ることができました。全国から集まって来られた218名の参加者の皆さんも岡山の花火とともに実り多いセミナーを満喫された様子でした。

 

全国いきいき公衆衛生の会」とは、

現在全国各地で地域の公衆衛生活動に携わっている保健所及び市町村の医師,保健師,栄養士,歯科衛生士や衛生課職員,事務吏員,さらに住民等がそれぞれの地域での特徴ある活動の交流を行い,公衆衛生活動の方向性や,その具体的な進め方について検討しています。(ホームページから)

 

実行委員長:中瀬 克己 岡山市保健所長

世話人:五味田 裕 就実大学副学長

渡辺 雅彦 薬学部教授ほか