就実大学 人文科学部 総合歴史学科

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2023.02.07 

【合格体験記】教員採用試験2次試験に2名の卒業生が合格(香川県特別支援学校 中学社会科・岡山県 中学社会科)しました。

卒業生の紹介

 2023年度の教員採用試験に、2名の総合歴史学科の卒業生が合格しました。本学科では卒業後に講師などの経験を経て、教員採用試験に合格する卒業生も多く見られます。合格体験記を寄稿していただきましたので、以下で紹介いたします。

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総合歴史学科 香川 伊紅実

2022年3月卒業

 

 私は中学時代、社会科の先生に憧れたことをきっかけに教員という職を意識しました。当時から歴史が好きということもあり総合歴史学科に入学し、教職課程を受講しました。そのガイダンスにて中高の社会科の教員免許とは別に他学科の講義を受講して、特別支援学校の教員免許が取得できることを知りました(注1)。元々、障害のある妹がいることから障害児に携わる職を身近に感じており、当時は興味本位で中高の社会科と特別支援学校の教員免許取得を目指しました。前例がなく不安もありましたが、両学科の先生方や友達に支えられ、無事4年間で三つの教員免許を取得することができました。

 当初、興味本位で教職課程を受講していたこともあり、「絶対に教員になる」という意志が教育学部の友達と比べると弱く感じ、進路に迷うこともありました。教員を志す覚悟ができたのは、大学3年生の秋の特別支援学校における教育実習での経験でした。初日から子ども達の温かな笑顔に惹きつけられ、実習先の先生からは「○○さんが初日から心を許すのは珍しい。香川先生の魅力が彼女を動かしたのだと思う」と有難い言葉を頂き、これまで障害のある妹と築き上げてきた関係が、自分の強みとなっていることに気付かされ、自信となりました。授業を終えた後は、子ども達の笑顔や姿から安心感や達成感を抱くとともに、日々子ども達の成長を傍で見守ることのできる教員という職の魅力を改めて感じ、「特別支援学校の先生になって働きたい」という思いが確信に変わりました。

 その後は、教員採用試験を意識した生活を始めました。筆記試験対策は問題集や過去問を繰り返し解きました。その中で、初めて耳にする単語や問題が出た際はテキストに付け加え、自分だけのオリジナルの参考書を作っていきました。オリジナルの参考書や過去問から得られる情報は、働き出して試験勉強の時間が確保できない中でも記憶に残っていたり、直前に見直すことができたりととても役に立ちました。集団討論や個人面接、模擬授業は、教職課程に関わる先生方や他学部の友達に対策をしてもらいました。志望校種の異なる友達であるため、緊張感をもって臨めたり、養護教諭志望の友達からは学級担任とは違った視点からの知識や関わり方などを教えてもらったりすることができ、視野が広がりました。しかし大学4年時の採用試験では、二次試験で不合格という結果でした。悔しい思いもありましたが、二次試験まで努力できたことが自信となり、講師として経験を積みながら、再度挑戦しようというモチベーションにつながりました。

 大学卒業後は常勤講師として特別支援学校に勤務しています。まだ講師として1年目ではありますが、「なぜ教員を目指しているのか」「なぜ教員を続けていきたいと思うのか」という考えが学生時代に比べて、より明確に持てるようになったと思っています。今年の採用試験は上記の点を明確に持つとともに、面接や模擬授業では担当している児童や学級をイメージしながら答えることができました。まだまだ慣れないことも多く、忙しい毎日ですが、子ども達の笑顔や「できた!」という成長の瞬間に立ち会えることに大きなやりがいを感じ、一人一人に適した指導・支援方法を模索して取り組む、特別支援教育のすばらしさを感じる経験ができています。

 教職課程受講における経験を多く記させていただきましたが、大学生活の魅力はクラブ・サークル活動やボランティア活動を通して交友関係や視野を広げるといった多くの経験ができることだと思っています。その経験の中で、教員を目指している人も当時の私のように迷っている人も、教員になりたいという思いをより明確にしたり、また教員という道一つに絞ることなく他の選択肢を見つけたりすることができたらいいのかなと思います。教科や校種によっては合格できるか不安になる人もいると思いますが、私のように講師として働きながら採用試験に挑む先生も多いと聞きます。「教員になりたい!」「子ども達の成長に携わりたい!」という夢は講師として働く中でも、まずは叶えていくことができると思うので、その思いを大切に挑戦してほしいなと思います。教員を目指している人、迷っている人、講師として働きながら採用試験に挑戦しようと思っている人に少しでも私の経験や思いが力になれましたら幸いです。

 

注1:なお現在はカリキュラムおよび時間割等の都合上、人文科学部の学生は特別支援に関する科目の受講はできません。

 

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総合歴史学科 小川 のぞみ

2022年3月卒業

 

 私は2022年の夏に岡山県の教員採用試験を受験し、4月から中学校の社会科教員になります。なぜ教員になろうと思ったのか、大学生の時どのように過ごしていたか、講師一年目の生活、教員採用試験に向けての勉強についてお話をしていこうと思います。  

 まず私が教員を目指したきっかけですが、中学生の頃から少し頭の中で考えていたと思います。小学校・中学校の時の先生が大好きで、また会いたいという気持ちがありました。中学の時の社会の先生の授業が大好きで、社会の勉強が好きだったこと、友達に勉強を教えるのが楽しかったこと、学校の先生という仕事に憧れを抱いていたのを覚えています。そんな私が教員になりたいと強く思ったのは教育実習に行ってからでした。実習に対する不安は大きかったですが、実習中の3週間はあっという間で、もっと授業したい、もっと子どもと関わりたい、と思うようになりました。授業をすることは準備も含めとても難しく大変でしたが、やりがいを感じ、授業をするのがとても楽しかったのを覚えています。社会科のいいところは、子どもたちの身近なものと結びつけて考えることができることです。自分だったらどうするかと考えさせることができる授業を考えるのは大変なことでした。

 私は2022年の3月に就実大学を卒業し、4月から岡山県内の小学校で非常勤講師として勤務をしています。私は小学校で働くことにも興味があったため、小学校の免許は取得していませんが、「臨時免許状」を発行してもらい、専門外ですが、音楽・図工・書写を中心に幅広く授業をしています。子どもたちはとても素直で元気いっぱいで、休み時間も一緒に外で遊んだりしています。大学で専門的な知識を身につけていなかったので、授業をするのはとても大変でした。指導書を見るだけでなく、先輩教員に分からないことは聞いたり、授業がない時間に他の先生の授業を見に行ったりして勉強をしました。授業は見て勉強するものだと思います。初めの頃は、図工や音楽なんて授業したことないからできるわけない、小学校の時のことなんて覚えてない、無理だ、と思っていた私ですが、たくさんの先生方に支えられながら、今では子どもたちの前で楽しく授業をすることができています。

 私は大学時代には、「タテ」のつながりと「ヨコ」のつながりを大切に過ごしてきました。私は、初等教育学科の同級生や先輩後輩、同じ学部の教職を目指している同級生や先輩とよく関わっていました。学科が違っても、教職の授業で困った時はいつも相談に乗ってもらったり、一緒に勉強をしたり、模擬授業をみてもらったりしました。学科の先輩方と関わることで、教科の専門の知識をさらに深めたり、先輩方の模擬授業を見て勉強することができました。現場に出ても、分からないことは常に誰かに相談することが大切です。先輩後輩同級生との関わりを深めていってください。

 教員採用試験に向けては、大学1年生の時から教材模擬試験(無料)を受け続け、本格的に勉強を始めたのは4年生になってからでした。私は教員になるかをずっと迷っていたので、東京アカデミーの講座も取らずに自分で勉強する道を選びました。過去問をひたすら解いたり、教職支援センターで面接指導をたくさんしてもらいました。

 大学を卒業してからは仕事と採用試験の勉強を両立させなければなりません。私が本格的に採用試験の勉強を始めたのは5月からでした。私の場合は午後からの勤務だったので勤務のない午前中、勤務後の夕方の時間、土日の時間を使い、一次試験に向けて過去問を解いたりして勉強をしていました。面接指導も職場の先生や教職支援課の先生に見てもらいました。一次試験の結果が出てから二次試験の勉強を始めました。二次試験は、グループワークと模擬授業と面接と口頭試問です。模擬授業の対策は、ひたすら教科書を熟読し、実際の試験形式に合わせて夏休みに大学に来て学科の先生にお願いをして指導していただきました。私は大学生のとき、地理の模擬授業、教育実習で公民の授業はしましたが、歴史については授業を一度もしたことがなかったので、3分野の模擬授業は必ずしておいた方がいいと思います。面接も一次試験の時と同様に、教職支援課の先生、職場の先生に指導していただきました。グループワークに関しては何も対策をすることができませんでしたが、学部学科を越えて(初等教育学科とか)同じ自治体を受ける子たちと練習するのがいいと思います。

 長くなりましたが、教員になろうか悩んでいる大学生のみなさん、私も大学4年間教員になるか迷いながら教職の勉強をしていました。採用試験に合格できなくても、講師として働くこともできます。教員免許さえ取得すれば、小学校、中学校、高校、どこでも教員として働くことができます。私は現在、非常勤講師として現場に慣れることを目標として頑張っています。悩みや迷いがある人、自信がないという人もぜひ非常勤講師からはじめてみてください。いつかお会いできることを楽しみにしています。

 

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