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教育心理学科講演会・研究発表会

学科の学生が企画した「心理職を囲む会」が開かれました

2023-02-07

就実教育心理学会とは,教育心理学・養護教育学の研究,会員相互の研究上の連携と親睦を目的にした教育心理学科内の学会です。

 

今回は,会員自主企画について,企画代表の3年Kさんからの報告です。

 

私達就実教育心理学会では、学科生が講演や質疑応答を通して、心理職についての理解を深められる時間を作ることを目的として、「心理職を囲む会」と題した会員自主企画を開催しました。

 

 本企画では、岡山市にてSCとして勤務されている、池田 和穂先生にお越しいただき、医療・福祉・教育領域におけるご自身の経験についてお話していただいた後、事前にGoogleフォームで募集した質問に回答していただきました。各領域におけるお話からはその現場で働く上での難しさや面白さ、そこでの出来事がどのような経験に繋がったのかについて学べました。例えば福祉領域でのご勤務については、保護者支援の勉強会を行う中で、保護者の困りごとに触れる機会も増えたというお話や、傾聴が主だった病院勤務とは異なり、来談者の問いかけに応じるといった心理的な関わりが増えたことがわかりました。また、教育領域のお話では、常勤SCになったことでメリットに感じたことをいくつかお話してくださりました。

 

 質疑応答の時間では、先生からの回答を聴き、それぞれが自分の疑問に思っている事柄と向き合うことができました。そして、聴き手である私達は、お話を聴いてきた中で生じた新しい疑問(例えば、「岡山と名古屋の学校の違い」、「療育とは何か」等)についてもお尋ねしました。個人的に印象に残った事柄は、「お仕事をしている中で心がけていること」についての答えが、「遅刻・欠席はしないこと」であったことです。このお話を聴いて、心理についての高い専門性を磨くだけでなく、「社会で生きる上での基本的なことである」と普段から教わってきたことの大切さを再認識しました。そして「基本をこれからも守り続けよう」と感じました。

 

 参加者全員でお話を聴き、心理職について理解を深めることを目的として開催したこの企画でしたが、ただお話を聴くだけでなく、そこから疑問に思ったことを尋ね、更に理解を深めていく時間になったのではないかと参加者の様子を見て感じられました。SCになることを視野に入れて考えている自分も、この企画を通して、「常勤を目指すのもいいかもしれない」、「自分の住む県の学校の特徴をそこで働いてみて知ってみるのもいいかもしれない」等、新たな視点からその仕事について見つめ直すことができたと思えました。(教育心理学科3年K)