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人文科学専攻発表会

大学院人文科学研究科 修士論文中間報告会が開催されました

2021-12-11

2021年12月9日(木)17:00より、本学D101教室にて大学院人文科学研究科の修士論文中間報告会が開催されました。

本研究科(修士課程)においては、一年に必ず一度、修士論文の構想と執筆の途中経過を示す報告を行わなければなりません。報告する大学院生にとっては大きな緊張をともなうものではありますが、言語学・文学・歴史学という幅広い分野の参加者から意見をもらえる、またとない機会でもあります。

坂元彩美さん(日本文学。一年次生)による報告「西鶴浮世草子における男色」は、井原西鶴の浮世草子における男色の意義を、特に敵討という武家の慣行と絡めて考察したものでした。現存する諸作品の解題からはじまり、男色や敵討の定義、作品における描写の意義などが詳細に論じられていきました。

茅野美齢さん(英米文学。一年次生)による報告「『ハックルベリー・フィンの冒険』におけるBe Going To Doの意味とセント・ピーターズバーグのアフリカ系アメリカ人」は、残念ながら本人の体調不良により、教員がレジュメの内容を説明する形で行われました。マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒険』において、アフリカ系アメリカ人の口語「Be Going to」が、他作品に数倍して使用されていることの意義を考察したものです。

予測した通り、他の専攻分野からも多くの意見が出され、報告者にとっては論文を堅実なものとしていく糧となったようです。

次回は、二年次生(修了年度生)が報告者となり、2022年7月上旬に開催される予定です。どなたでも参加できますので、お気軽にご聴講ください。