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人文科学専攻発表会

2020年度 修士論文発表会開催

2020-12-22

2020年10月1日と12月3日に、人文科学専攻の院生による修士論文発表会を開催しました。各院生は以下の概要の通り発表を行い、フロアとの議論が活発に行われました。

2020年10月1日 西家忠治氏「古代山城が築造された7世紀後半頃の吉備地域社会の社会構造について」
鬼ノ城という「古代山城」の築城を支えた7世紀中ごろの吉備南部地域の社会実態について群集墳を通して解明しようと試みた。

2020年12月3日 坂本翔氏「初期室町幕府足利尊氏・直義の二頭政治体制について」
初期室町幕府の政治体制の枠組みを佐藤進一氏がつくり、佐藤氏は足利尊氏・直義の二頭政治と定義した。この二頭政治論の問題としては、将軍権力の二元性が鎌倉幕府から存在しているということを示した。新たな研究の視点として、二元性の連続性を切り離し、尊氏・直義の動きを具体的に見て、新たな権力構造論を示していきたい。

2020年12月3日 松原一博氏「日米交渉の崩壊―「ハル・ノート」を中心に―」
太平洋戦争を阻止することができた最後の時点である「ハル・ノート」は、日本政府が認識したような「最後通牒」だったのか、という問いに答えるために、先行研究の調査を踏まえ、今後使用する史資料と研究の方向性を示した。