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お知らせ就実公開講座

就実公開講座後期第5回 令和元年11月2日

2019-12-02

「間接顧客マーケティング研究の動向」

 

 青山 允隆(経営学部 経営学科 准教授)

 

今回は、「間接顧客マーケティング」に関する研究動向についての講義が行われました。

 

韓国のホワイト国除外や、ノーベル化学賞受賞者である吉野彰さんの言葉など最近の話題も盛り込みながら、日本が今でも、様々な産業の鍵になる素材、基幹部品や基幹材料などの分野の技術力に強みを持っている一方で、それらを使って販売につなげていくという点に弱さを抱えていること、従って基礎・応用両面の研究開発のみならず、販売面でももっとうまくやれるような取り組みが必要であり、そこに「産業財(=産業用・業務用使用者向けの財・サービス)マーケティング」の重要性があることをお話されました。

 

中でも特に先生が注目しておられるのが、「自分のお客に影響を与えそうな、直接取引関係にはない顧客」の動向に気を配る「間接顧客マーケティング」で、実際に新しい商品の販路開拓に成功した岡山の企業の成功例などを挙げながら、間接顧客マーケティング戦略が有効に働くこと、一方で、産業財メーカーが間接顧客との関係を深めるに従い相対的に立場が弱くなる直接顧客への配慮も必要となることなど、間接顧客マーケティングについて研究する意義や面白さをわかりやすく説明してくださいました。受講生のみなさんも、メモを取ったり質問したり、大変熱心に聴いておられました。