お知らせ就実公開講座
2018-07-16
「オランダ史の中の女と男」
櫻田 美津夫(人文科学部 総合歴史学科 教授)
7月7日に予定されていた第6回は、大雨の影響により延期され、14日に開催された。
講演では、まず2004年の「最も偉大なオランダ人」候補者ランキング、2006年の選定のオランダ史「50の窓」の説明がなされ、そこに登場する人物や、その人物の関係者が紹介された。
取り上げられたのは、「夫を支えた妻たち」として、①国父オランイェ公ウィレムの4人の妻(アンナ・ファン・ビューレン、アンナ・フォン・ザクセン、シャルロット・ド・ブルボン、ルイーズ・ド・コリニー)、②国際法学者グロティウスの妻(マリア・ファン・レイヘルスベルヒュ)、③近代的憲法の起草者トルベッケの妻(アーデルハイト)および、オランダ初の女医であるアレッタ・ヤーコプス、『アンネの日記』の著者アンネ・フランクと日記を拾い上げて保管したミープ・ヒース、そして「三代続いた女王」としてウィルヘルミナ女王、ユリアナ女王、ベアトリクス女王である。
最後に、オランダの現内閣において女性の割合が37.5%(16人中6人)であること、女性の割合が日本と比べて高いのは、各党が女性を積極的に候補者に挙げるからであることが説明され、また、オランダ史における女性の活躍を見直す動きがあることが紹介された。
櫻田教授のお話は面白く、会場内はたびたび笑いに包まれた。