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後期第2回 平成29年10月14日(土)

2017-10-14

「AGEs(エイジ)を知って、アンチエイジング

 

森 秀治(薬学部 薬学科 教授)

 

AGEsAdvanced Glycation Endproducts(和名:終末糖化産物)の略語で、タンパク質の糖化反応によって作られる「老化や生活習慣病を加速する危険因子」を意味しています。老化の二大要因になるのが「糖化」と「酸化」で、今回の講義では、AGEsが蓄積される要因やその悪影響、糖化を避ける食事法について説明されました。

 

AGEsが体内で溜まる経路には、飲食物に含まれるAGEsを摂取する場合と、体内で余分な糖がタンパク質と反応してAGEsが作られる場合の二つがあり、これにより、コラーゲン繊維へのダメージや、動脈硬化、糖尿病合併症、骨粗しょう症、白内障など様々な老化の症状が引き起こされます。こんがり焼けたトースト、フルクトース(果糖)の入った缶ジュースなど、私たちは日々、糖化産物を摂取していることになりますが、どのようにしたらAGEsを増やさないようにすることができるでしょうか。

 

糖化を避ける食事法としては、20分以上かけて食事すること、食物繊維が豊富な食品を早めに摂取し、血糖値を上げやすい食品はできるだけ後で食べること(野菜→タンパク質→炭水化物)、低GI値食品(海藻類、鶏卵、乳製品、きのこ、魚介類)を組み入れること、同じ食材でも調理法によってAGEs量に大きな違いが生まれるため、「ゆでる・煮る・蒸す」工夫をして、食材の加熱は水で行うことなどが紹介されました。アンチエイジングに役立つ具体的なアドバイスが数多くなされ、受講者の皆さんが熱心に聴き入っておられました。