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お知らせ 就実公開講座

前期第6回 平成29年7月8日(土)

2017-07-08

「発達障害とはどんな障害?

 

岡田 信吾(教育学部 教育心理学科 教授)

 

「障害」とは、身体の問題により、「活動に参加するために」変更・調整が必要な状態にあることと捉えられ、「発達障害」も同様に、「活動に参加するために」支援を受けなければ、困難な状況にあることであり、所属するコミュニティへの参加が維持されること、「参加の場」が保障されることが支援を考える上で大切だということについて説明されました。

「発達障害」には、「学習障害(LD)」、「自閉スペクトラム(ASD)」、「注意欠如多動性障害(ADHD)」が含まれますが、これらの障害の特徴的な傾向があっても、本人・周囲が日常生活・社会生活において困難を感じていない・孤立していない場合には、診断名の必要はない、という説明が印象残りました。また、それらの障害がどのような要因により生じ、本人はどのような困難を感じているのかの一端を、映像や具体例により、体感することが出来ました。また、それらの障害により困難を感じている場合への対応について、具体的・日常的な事例が挙げられ、首肯しながら聴講される方も多く見受けられました。

 

「発達障害」支援には、時に軋轢が伴う場合がありますが、家族・友人など、身近で大切な人が困難な状況にある時、コミュニティから切り離すことなく、個々の状況に応じた配慮・支援をすることは自然なことです。そのような「Inclusion(インクルージョン)」による教育、支援の必要性について、わかりやすい事例とともに提案される有意義な内容でした。