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お知らせ 就実公開講座

前期第1回 平成29年6月3日(土)

2017-06-03

「もし災害がおこったら…心と身体はどうなるの?」

石原 みちる(教育学部 教育心理学科 教授)

 

 

2017年度就実公開講座の前期シリーズが開講した。

本年度は新しくなったB館の106大講義室がメイン会場となり、ゆったりとした会場スペースで聴講できるようになった。

前期は教育学部・教育心理学科が担当し、第1回は石原みちる教授による「もし災害がおこったら・・・心と身体はどうなるの?」のテーマで、自然災害に対する市民の心と身体の変化について解説された。

 

人間が制御できない自然災害、特に地震は最近の記憶に新しいが、被災した市民が乗り越える過程は、生命にかかわる恐怖体験、喪失感、避難による日常生活の変化であろう。それらは、トラウマ反応、喪失体験、二次的ストレスをもたらす。これらは誰にでも起こり得る自然な反応であり、回復のために必要なことは、災害時の「心のケア」、安心安全の保障、他者からのサポート、ストレス反応への対処法を知り積極的に実践することである。仮設住宅へ避難、リラグゼーションの実践、トラウマ経験の昇華が望まれる。阪神淡路大震災では住民がバラバラで仮設住宅に避難し孤独死を誘発した反省から、東日本大震災では、地域の絆を破壊しないように仮設住宅への避難は地区単位で行われた。日頃から、減災のために、耐震化や家具の固定、地域コミュニティーの形成、援助資源の知識を深めることが重要であることが指摘された。