『365日の全授業ＤＸ 小学校理科』という新刊本が図書館に配架されました。これは今年２月に刊行された『板書でよくわかる365日の全授業 小学校理科』の続編で、ＤＸ(デジタルトランスフォーメーション)に焦点をあてた本です。

現在、教育現場では文部科学省のGIGAスクール構想によるデジタル化が急速に進んでいますが、ICT機器の導入には様々な困難が伴います。しかし、同時にＤＸ化には伝統的な学びの形を一変させる大きな可能性もあるのです。

例えば、多くの伝統的な教室では、特定の児童の発言で授業が進められる傾向が見られましたが、１人１台端末を活用することで学級全員の作品を一覧表示したり、同時に意見を交流し合ったりすることが可能になりました。また、理科では空気鉄砲の玉が飛び出す瞬間をスローモーション撮影したり、校舎の影が動く様子をタイムラプス撮影したりすることで、証拠をもとに考察することができるようになりました。さらに、体育館や家庭科室、自宅など別の場所にいる児童が磁石につく物を調べて、結果をグループの共有シートに書き込むというように、時間・空間を超えて共同作業ができるようになったのです。

このように使い方次第で学びを劇的に変えることのできるＤＸ化について、全学年を網羅する形で43事例集めたのが本書です。後期には「理科Ⅱ」の授業で活用する予定です。