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初等教育学科 学科行事・授業など

授業紹介 「社会Ⅱ」

2016-04-11

 「社会Ⅱ」(授業担当:長田健一先生)は、3年生以上の小学校教員志望者を主な対象とする科目です。次期学習指導要領改訂の柱となる「アクティブラーニング」(学習者主体の能動的・協働的学び)、あるいは「参加型」の学習方法を主体とした社会科の授業構成を学ぶことを目的としています。そのため、授業では、実際にアクティブラーニングによる社会科授業を学生が毎回体験し、その経験・省察を経て、最終的には学生が自ら授業を設計・実践するようになっています。

昨年度は、受講者が一度行った模擬授業をさらに練り直し、1年生などの非受講者も交えて、締めくくりの模擬授業を行いました。

まず、吉田光之介君(当時4年生)が「模擬裁判」の授業を実践。実際の殺人事件を基にした架空のシナリオを用いて、裁判員裁判を行いました。参加者は、裁判員の立場から、それぞれの根拠に基づいて刑の内容を協議。その内容や判断理由の違いについての省察を通じ、裁判員制度の諸課題にも目を向けることができました。

次に、片山敬之君(当時4年生)が、戦争についてロールプレイを用いた授業を行いました。ある地方の独立をめぐり、その地方と2つの国との間で戦争が起きたという設定の下、このまま戦争を続けるべきか、止めるべきかを、各人に割り当てられた、兵士や子ども、指揮官などの異なった役割から考え、話し合わせる活動を行いました。この学習活動を通じ、参加者は、一旦始まると停戦させるのが難しいことなど、戦争の様々な性格について体験的に学び取ることができました。この授業は、相手側の諸個人を非人格化・抽象化することが戦争の推進力となるということを理解できる点で、非常に優れているものと評価できます。

来年度以降も、本演習を通じて、このような意欲的で創造性豊かな授業がつくられていくことを期待しています。