同じ目標をもつ仲間と
出会って成長できた
内定先を選んだ理由について教えてください。
私は幼い時から、教員をしている父の姿を見て育ってきたので、自然と学校の先生に憧れるようになっていました。高校生になって進路を決める時にはすでに気持ちは決まっていて、教育学部のある就実大学を選びました。
教員にもさまざまな選択肢がある中で、特別支援学校教諭を志したのは母の影響です。母が障がいのある子供たちの支援に関わる仕事をしていたので、そこから特別支援教育に興味をもつようになりました。高校時代に特別支援学校の学習発表会を観に行って心を動かされたことをきっかけに将来の夢が固まり、そして実際教員になるなら愛媛に帰って地元に貢献したいと考えました。
大学生活で頑張ったことは何ですか?
発達障害のある中・高校生と関わる中で人との関わり方を伸ばす活動にリーダー的な役割で参加していました。コロナウイルスが蔓延し、対面での活動ができなくなったため、活動をオンラインに切り替えた活動をしました。その中で、オンラインでできるゲームを考案し楽しめる場を作り出すサポートをしました。
また、特別支援学校での教育実習も貴重な機会なので精一杯取り組みました。私が配属になったのは重度の障がいのある子供たちのクラスで、そこでは「子供が自分の身体感覚を通して周囲の状況を知り、それに見合った動きができる」ことを目指した感覚統合の指導を学びました。実習先の先生方は重度の障がいのある子供たちにものに触れたりにおいを嗅いだりする経験を多くさせるために、においやチクチクといった五感を刺激する課題設定を大切にされていました。将来、実際の現場でこの時の経験を活かして実践したいと思っています。
教員採用試験を振り返ってみてどうでしたか?
私は「小さな目標」を立ててそこに向かって頑張るようにしていました。たとえば採用試験の勉強では、今日は問題集をここまでやると決めて取り組むであったり、1週間でここの内容を完璧にマスターするであったり。自宅にあるホワイトボードに『今日やることリスト』を書き込んで、できたら消すというのを繰り返していました。小さな成功体験を積み重ねることで、モチベーションの向上にも繋がりましたし、スマホやテレビの甘い誘惑にもなんとか耐えてやり切ることができました。「自分は教師に向いているのかな?」と不安になることもありましたが、そうやって自分がやってきたこと、そして友人や先生に支えられたことで自信をもつことができました。
これから大学に入学する高校生に伝えたいことはありますか?
大学は高校と比べて自由度が高い分、スケジュール管理が大切になってきます。特に大学1・2年の時は授業数が多いこともあり、私自身課題や提出物を期日までに出せなかったこともありました。余裕をもって課題に取り組む、先生から教わったことはきちんとメモをするなど、当たり前のことを疎かにしないことが充実した大学生活に繋がります。
教員採用試験でいうと、私は教員になると決めて大学に入学したので、大学2年生の頃から教員採用試験の説明会に行ってみたり、参考書を買って読んだりしていました。もしすでに目指すものが決まっているなら、早いうちから情報収集しておいたほうが有利です。
最後に、教員採用試験を控える在学生に向けてメッセージをお願いします。
基本的に教員採用試験は長期戦になるので、仲間と助け合いながら乗り越えてほしいです。不安に感じた時や気持ちが落ち込んだ時にも、「教員になりたい」という同じ目標をもった仲間がそばにいたから私は頑張れました。友人たちと一緒に勉強して気持ちを高め合えたことは大学生活の一番の思い出です。
また教員採用試験の面接練習では、大学の先生や保育・教職支援部の方に指導をお願いすることも大切です。基礎的なことから丁寧に教えてくださいますし、本番さながらの緊張感の中で自分の実力を伸ばすことができます。最初は少し勇気がいるかもしれませんが、ぜひ積極的に声を掛けてみてください。